躁うつ病:本人に自覚なし。周囲が配慮を
| 書いた人: 森のモモ(ライター紹介) | カテゴリー:ストレス対策コラム |
今回は躁うつ病のお話。
※正式な病名は双極性障害ですがここでの記述は躁うつ病で統一します。
うつ状態の対極にあるのが躁で、
うつと躁の両方を経験しまたは繰り返すのが躁うつ病です(※1)。
「私、落ち込んでる時とテンション高い時の差が激しいの」
「それって躁うつ病っぽいんじゃない?」
なんて会話、ふだん何気なくしてますよね。
躁状態ほどはっきりとした症状が表れてなないものを指して「軽躁状態」といいます。
躁状態になると気分が高揚し、疲れを忘れたかのように精力的に動き回ることができます。
会話をしていても次から次へと話題を変え新しいアイデアが浮かび……
本人にしてみれば充足感に満ちて気分爽快!なわけですが
だからこそ危ない! だって病気の自覚を全く持てないわけですから。
「軽躁状態」ではすぐに落ち着く場合もありますが、
これはこれで専門家でも判断が難しく発症を見逃してしまうこともあるんです。
重症であっても、落ち込んでいるうつの状態から躁状態になると
傍目からは元気になったかのような錯覚を起こすかもしれません。
でもちょっと想像してみてください。
例えば初めて会う人の前で緊張して舞い上がってしまったとしましょう。
その時は大騒ぎして「あ~楽しかった!」と一晩寝て目覚めたら
「うわ!私ったら何であんなこと言ったんだろう?いつもならあんなことしないのに~!!!」
などと恥ずかしさと後悔で一気に落ち込んでしまった経験はありませんか?
躁状態でもやはり同じ精神的葛藤が起こるんです。
精神的な緊張感が続くとそのうち集中力を欠き、思考が支離滅裂になってきます。
急に不機嫌になったり、不眠、浪費などの問題行動が続くのは
「躁」という病気のせいだから、はっと我に返った時の自己嫌悪も相当なもの。
これがまたストレスとなって本人を追い詰めることになります。
不眠から疲労がたまり肉体的に衰弱してしまうこともあります。
家族や友人、知人などを巻き込む傾向があるため社会的信頼を失う、
うつ状態の時よりも自殺率が高いなど、
自覚症状がないだけに本人よりも周りの注意なのも特徴です。
躁うつ病はなりやすい体質(遺伝的な要因)があると言われていますが、
やはり見逃せないのはストレスとの関係です。
周囲に「おや?いつもと違うな」という人がいたら休養がとれる環境作りや
自殺防止への気配りをしながら、
専門家の治療(必要であれば入院も)を受けられるようにしてくださいね。
次回は社会不安障害(SAD)。
まだまだ知名度は低いけれど、その症状はとても身近なものなんですよ。
では何が問題なのか……を解説します。
(※1)本人と家族のための「うつ」の本 p62
野末浩之 2006.5.30 新日本出版社
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