妊娠とストレス 赤ちゃんを愛せそうにない私は悪者?
| 書いた人: 佐藤未果(ライター紹介) | カテゴリー:ストレス対策コラム |
先日、仕事場の同僚の
奥さんが出産したんです。
いつもは無口な同僚の彼ですが、
さすがに嬉しさを隠しきれない様子で、
毎日にこにこ、言葉も軽やか。
なんだか私まで嬉しくなって、
さっそくお祝いを贈りました。
メッセージカードと、一冊の絵本です。
喜んでくれてるといいなぁ。
ところで妊娠・出産は、
女性にとっての一大イベントですね。
とても嬉しい出来事である一方、確実に訪れる生活の劇変は
大きなストレスにもなることが知られています。
というわけで今日はこんな記事をご紹介。
>妊婦の88%がストレス、英の団体調査
(日経ネット 2007.8.30 記事より転載)
>妊婦は5人に1人が「生んだ赤ちゃんを愛せないかもしれない」と
>不安を感じるなど、多くが精神的ストレスを抱えているとの
>調査結果を、妊娠と出産を支援する英国の慈善事業団体
>トミーズが30日、発表した。
>調査は英国の1100人の妊婦が対象。妊娠中にストレスを感じるとした人は88%に上った。
>原因として、41%が「経済的にやっていけるかという心配」、
>28%が「正しい食事をしなければならないという義務感」、
>27%が「体形の変化」を挙げた。
イギリスの調査結果ですが、
妊婦の5人に1人が「赤ちゃんを愛せないかも」と
不安を感じている、との結果です。
「母親は赤ちゃんを無償で愛するものだ、それ以外はありえない」
と考えているような、頭のカターいある種の人々が聞いたら、
びっくりしてしまうかもしれませんね。
しかし、赤ちゃんを愛せないかもしれないと
不安に感じるのは、
人間として普通のことだと私は思うのです。
なぜなら、家庭に人間がひとり増える事態そのものが、
やっぱり大きなストレスだから。
いきなり居候が現れたようなものです。
しかもその人は言葉が通じず、ただただ泣き叫ぶ謎の生き物。
それなのに「母親だから愛して当然」という
周囲からの無言の圧力があったら、
そりゃあストレスを感じて当然ですよね。
医学的にも、妊娠の時期は
軽いうつ状態や強迫性障害におちいりやすい時期だとされています。(*1)
うつ病の既往歴や結婚に対する葛藤、
妊娠中の吐き気などの身体症状などが関連し、
心のバランスが一時的にくずれる場合があるのです。(*1)
しかし、多くは出産までに回復するそうなのでご安心を。(*1)
日本での同様な調査は知る限り見あたりませんが、
イギリスと同様、日本の妊婦さんたちも
同じような不安を抱えていると思います。
妊娠したからって、手放しで喜ばなきゃいけないわけじゃありません。
自分の素直な感情を大切にすることが、
きっと一番大事なんだと思う今日この頃なのです。
--
*1 鹿島晴雄ら編:よくわかるうつ病のすべて p.283-284
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